京王電鉄は2021年1月13日(水)〜2月28日(日)までの期間、東京多摩エリアでMaaS(マース: Mobility as a Service)の実証実験「TAMa-GO(タマ・ゴー)」サービスを展開します。
「電車+アルファ」のデジタルチケット
サービスの中心は、電車の乗車券にお買い物券や施設利用券などがセットになって、おトクに購入できる「デジタルチケット」です。利用者はスマートフォン専用サイト「TAMa-GO」にアクセスすると、各種デジタルチケットを購入できます(1月13日(水)以降)。スマートフォンのチケット画面を操作することにより、駅の改札通過やお買い物の会計が可能となります。
電車とお買い物のセット券「聖蹟桜ケ丘お買い物チケット(電車)」は、「京王聖蹟桜ケ丘ショッピングセンター(SC)」で使えるお買い物券(500円×11枚)と、京王線乗車券(聖蹟桜ケ丘駅と東府中駅〜中河原駅間または百草園駅〜南平駅間の往復)をセットにして、5,000円(大人用のみ)で発売されます。
京王聖蹟桜ケ丘SCは「京王百貨店聖蹟桜ケ丘店」「京王アートマン」「ビックカメラ」「無印良品」「ユニクロ」などで構成される、駅と一体化した商業施設です。これらの店舗に電車で買い物に行く、あるいは食事に行く具体的な予定のある対象エリアの方は試してみる価値がありそうです。
観光用デジタルチケットとしては、「京王・高尾山レジャーチケット」(大人2,360円、子ども1,180円)および「多摩モノレール・高尾山レジャーチケット」(大人2,480円、子ども1,240円)が提供されます。高尾山ケーブルカー・リフトの往復乗車券と、「京王高尾山温泉/極楽湯」の入館券が含まれており、前者は「京王線・井の頭線一日乗車券」、後者は「多摩モノレール一日乗車券」および京王線の往復乗車券(高幡不動駅〜高尾山口駅間)がセットになっています。
乗り放題タイプの高尾山観光きっぷは紙のチケットにラインナップがないため、これらの観光チケットには独自性がありますが、その利点をどうPRしていくかが普及を左右しそうです。なお、高尾山の乗り物単独で利用できるデジタルチケット「高尾山ケーブルカー・リフト往復チケット」(大人950円、子ども470円)も用意されます(2021年2月1日(月)開始)。
趣向を変えたサービスとしては、京王バスの金額式IC定期券「モットクパス」の保有者を対象に、「モットクパス サブスクチケット」が2021年2月1日(月)から100名限定で発売されます(大人用のみ2,000円)。このチケットには、京王プラザホテル多摩内のサテライトオフィス「KEIO BIZ PLAZA」利用券(8時間×2回)、シェアサイクル「HELLO CYCLING」利用券(15分×20回)および「せいせき立体駐車場」利用券(8時間×2枚)がすべて含まれています。
これらのサービスを個別に利用した場合の料金を試算すると17,000円以上に達します。サブスクリプションと言うよりは、ボーナス的な回数券詰め合わせといった感じでしょうか。「多摩地区在住のマイカー所有者で、時には自転車で移動し、テレワークの利用意向がある方」とターゲットが相当絞られますが、ニーズに合う方には魅力的なチケットと言えます。
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